連載 競輪全史が語る 第1回
雨の日、逃げは決まるか
28万勝の決まり手が否定した二つの定説
リード
「雨の日は先行有利」「雨は荒れる」。競輪場で長く語り継がれてきた二つの定説を、本紙データベースの287,430勝(天候記録つき全レースの1着)で検証した。結論を先に言えば、どちらの定説もデータは支持しない。
方法
対象は天候が「晴・曇・雨」と記録された全レース。1着選手の決まり手(逃げ・捲り・差し)の構成比を天候別に比べ、あわせて3連単の平均配当と万車券(1万円以上)の発生率を突き合わせた。雨の判定は場内記録と降水量データの完全一致を事前に確認している。
発見1: 逃げは雨でも増えない
逃げの1着率は晴23.7%・曇23.4%・雨23.9%。雨と晴の差はわずか0.2ポイントで、統計的に見て「同じ」と言ってよい水準だ。捲り(晴31.7%→雨31.5%)も差し(晴44.6%→雨44.6%)も動かない。雨で戦法の勢力図は変わらない、が2.9万勝の雨データの答えである。
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